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導入の背景 |
| 現在のFPDマンモグラフィシステムについてお聞かせください。 川島医師 導入当初のFPDデジテル画像はアナログに比べ、特に乳腺内コントラストが明らかに悪く、病変が浮き上がって見えませんでした。このため、メーカーさんに協力いただいて改良を重ね、現在ではほぼ満足できる画像を得ることができるようになってきました。改善してほしい点があればメーカーさんと徹底的に話し合う事が重要ですね。 超高解像度マンモグラフィ画像診断ワークステーション導入の経緯をお聞かせください。 山本技師長 大学病院は開発と改良が命題となります。患者様に良質な診療を提供することに加え、大学病院のもう1つの重要な役割として、新しい治療方法や機器の開発や改良があります。予算的に厳しい現実もありますが、医療全体を良くして行く事も大切な仕事として捉えています。川島先生のお話のようにメー カーさんと協力し、どんどん改良して行く事はとても重要だと思います。 今回、15MsP表示のマンモグラフィ画像診断システムについては、当大学の市川先生がTOTOKUさんと協力して技術開発をされていた経緯もあり、以前から知っていました。また、その仕組みや、画質向上効果についても学会の論文や展示会等で認識しており、読影画質の向上を目的に導入しました。 |
| I SDテクノロジーは、今までに無い新しい技術という点で導入に対しての不安はありませんでしたか? 山本技師長 特に無かったですね。画質に関しては事前に川島先生に評価していただいてありましたし、“15MsPの画像診断システムを導入し、読影画質の改善を図る”と、やりたい事は明確になっていました。私はもともと新し物好きでもありますしね。(笑) |
5MPから15MsP表示の画像診断ワークステーションへ
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| 今回、運用中の画像管理システムとは異なるメーカーのクライムメディカルシステムズ社製15MsP表示超高解像度マンモグラフィ画像診断ワークステーションを導入され、現行の画像管理システムと接続しての運用をされています。画像管理システムの現状についてお聞かせください。 山本技師長 新中央診療棟新築の計画当時は完全デジタル化がされていなかったのですが、情報部門や各診療科の協力を得てフィルムレス化を一気に実現しました。とても大きな変革だったのですが、大きなトラブルもなくスムーズに移行することが出来ました。フィルムレス化によるメリットは皆さん言われているとおりで、当院においても大きな業務改善が図れたと思っています。現在ではフィルム時代に使用した機器はほとんど不要になり、スペース的にも余裕がうまれ、良い環境で仕事が出来るようになっています。とても昔には戻れませんね。 超高解像度マンモグラフィ画像診断ワークステーション導入に不安はありませんでしたか? 川島医師 従来は、画像管理システムと同じメーカー製の5MP表示の画像診断ワークステーションを使用していました。そして今回はメーカーが違う15MsP表示の画像診断ワークステーションへの置き換えですので今までどおりの連携がちゃんととれるかどうかの不安はありました。 山本技師長 先生が言われたように画像管理に加え、レポート情報を初めとした様々な病院情報を管理・運用している現行システムへマンモだけ別の会社のワークステーションを接続しました。しかし、私は大きな問題は無いだろうと思っていました。それは、クライムメディカルシステムズさんの画像診断ワークステーションは、DICOMインターフェイスが出来上がっていますので、基本技術的には大きな問題は無いと思っていたからです。ただ、“メーカー同士がどのように協力していただき全体のシステムとして問題なく動かすか”という課題はありましたので、その部分での不安はありました。 川島医師 結果としては大きな問題も無くスムーズに移行出来ました。現在でも全く問題なく順調に使用しています。 現在のマンモグラフィシステムについて教えてください。 山本技師長 マンモグラフィの撮影画像は、画像管理サーバへ送られ保管されます。読影時には、画像管理サーバに保存された画像データを15MsPの診断ワークステーションへ呼び出して読影しています。診断レポートはレポートサーバを経由して病院情報システムへ送られます。これとは別に以前使用していた5MPの画像診断用ワークステーションを撮影技師の画像確認用として使用していますが、このワークステーションへも画像管理サーバへ送られるのと同じ画像データを送っています。 |
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超高解像度表示のメリット
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| I S D テクノロジー(特許出願中)を搭載した、15MsP表示超高解像度マンモグラフィ画像表示用ディスプレイは、一般の5MP表示ディスプレイと比べ、3倍の情報量表示と画素ピッチ1/3の高精細表示(サブピクセル方向)を実現しています。導入後の効果などをお聞かせください。 川島医師 15MsP表示のメリットに関しては、以前と全然違って見えるというような実感まではありません。しかし、これまでの印象では、石灰化の質的診断能が向上しているように思われます。また、これまで拡大表示しないと存在に気が付かなかったような石灰化に、初期表示画面でしばしば気づくこともあり、存在診断能の向上にも期待を持っています。いずれにしても15MsP表示は、デジタル画像の持っている情報を最大限に利用すると言う意味では、結果の読影カテゴリーが同じであるとしてもそこに至るプロセスには必ず違いがあると思います |
超高解像度表示のメリット
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| 15MsPディスプレイは、フィルムのような表示に近づけるために特殊ARコート(特許出願中)を採用しました。物理試験では、フォーカス・ノイズ・コントラスト・視野角特性が向上しています。 川島医師 私は、フィルムの良いところはデジタルになってもそのまま残しておいてほしいと思います。フィルムで浮き上がって見えていた病変は浮き上がってくるように見えて欲しいですし、石灰化の形もフィルムで見えていた形そのままに見えて欲しいと思います。最近ではデジタルだから違う画像だとは思わなくなってきていますので、そういう意味ではだんだんとフィルムに近づいてきているのだと思いますね。デジタルの良い点に加え、フィルムに負けていた点がどんどん改良され、同じように見えるようになってきていると思います。これは、前にもお話しましたが、ディスプレイの表示性能向上はもちろんですが、システム全体が改善されなければ達成できません。 山本技師長 デジタル化により管理効率が上がった事に加え、以前のフィルムスクリーンの表示に近づいているのはすごい事ですね。 ありがとうございます。メーカーにとって非常にうれしいお話です。扱う情報量が増えていますが表示スピードについてはいかがですか? 川島医師 以前と比べ飛躍的に改善されたのは表示スピードです。例えば以前のワークステーションでは、比較のために1年前に撮影した患者様の画像と現在の画像を同時表示する場合などの負荷が大きいケースでは、画像表示するまでに時間がかかる場合がありました。しかし、ハードの進化によるものかもしれません15MsPのワークステーションでは表示が速く、それにともない読影のストレスが減り、読影時間も減りました。 ![]() |
超高解像度表示のメリット
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| 具体的にはどのような方法で読影されているのですか? 川島医師 基本的にはディスプレイ2台の画面を縦2面に割り、4画面表示で読影を行って います。私は、fit 表示よりもやや小さめの表示 が好きで、初期画面ではそのように表示してい ます。以前はピクセル等倍にしないと小さな石灰化に気づかない事もありました。しかし、システムを改良して来た結果、今では最初に表示した画面でほとんど見えるようになってきています。ところが、本体装置の作る画像が悪かったり、画像処理が悪かったり、ディスプレイが悪かったりすると、大きく表示しないと在ることすら判らないケースもあります。それが今は初期表示でほとんどが見えるようになっています。これは、15MsP表示だけの効果ではないかも知れないですが、トータルではかなり完成度の高いシステムになっていると思います。 トータルとして15MsPのシステムは非常に旨くいっているということですか? 川島医師 そう思います。そういう意味での不満は全くありません。 先生は、拡大表示は使用されないのですか? 川島医師 結局は拡大して見るのですが、拡大しないと見つからないというストレスが無いのはありがたいですね。私は、ビューワーの虫眼鏡機能はどこを見ているのかが分りづらくて使用しません。細かい部分を見る場合は全体を拡大し、それを動かして全部を見るようにしています。この方がスピードも速く、見落としも少ないと思います。 つまり先生は、MLO/CCを4つの分割画面に表示させ、その分割画面の中でパンを使いながら見ているということですね。そういう先生のスタイルは、15MsPのディスプレイでは画像情報の欠落が少ないという点で非常にマッチした方法だと思います。 川島医師 なるほどそうですね。 |
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今後の課題
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最後に画像診断システムの今後の課題についてお話をお聞かせください。 川島医師 前にもお話しましたが、FPD導入当初はなかなか満足できる画像は得られませんでした。しかし、メーカーさんと協力し、改良を重ねる事で改善されてきました。しかし、まだまだ改良の余地はあると思っています。改良の積み重ねや新しい技術の導入は重要だと思います。 山本技師長 大きな施設の殆どは既にデジタル化され、システムを運用しています。そこへ新しい読影システムをもってくるわけですから、簡単に接続できると言うことが非常に重要です。今後、もっときめ細かな標準化が進み、メーカー間の垣根が無くなってくればと思います。 本日はお忙しい中、貴重なお時間をいただき誠にありがとうございました。 |
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2008年12月取材 |
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| 金沢大学附属病院 “最高の医療を提供するとともに、人間性ゆたかな優れた医療人の育成に努める”を基本理念とする、文久2年(1862年)加賀藩が金沢彦三八番町に種痘所の開設を始まりとする、約150年の長い歴史と伝統を誇る“北陸医療圏” の中心病院。 現在では、特定機能病院、都道府県がん診療連携拠点病院の指定を受け、“人間性を重視した質の高い医療の提供” 、“将来の医療を担う医療従事者の育成” 、“臨床医学発展のための研究開発” 、“地域医療への貢献” という基本方針のもと高度な医療を実践している。 職員数 1,485人(その他、病院兼務の大学院医学系研究科教員 71人)医師 385人、医療技術職員 173人、看護職員 775人、事務系職員 136人、病床数: 832床 診療科数: 31診療科 |
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